第18景
さて、勝世姫と別れた左之進は、ようやく姉戸の沼をたずねあて、大沼の西の方を見わたしていると、
玉代姫が現れ、
「久しぶりです。左京之進。私は、神のお導きで、この沼の主になりましたが、妹はどうしましたか。早く、お聞かせ下さい」
と、涙にむせびながら言いました。
「はい、玉代姫様。本当にお久しゅうございます。勝世姫様も、ここより西の方のしっ玉という所の主になりました。私は、それをあなた様にお知らせにまいりました」
「そうでございましたか。私たち親子三人は神仏につかえる身になったのですね。どうかあなたもここにとどまって、私どもをお守りください」
という声といっしょに、水底に沈んでいってしまいました。
左京之進は、姉戸の沼をお守りすることになりました。
